大体、ウチの不良メンバーズはか弱いんじゃないか?

ちょっと、心配になってしまうではないか。

もう少し、逞しくなって欲しいわ。

「俺、女でポール二つ持ちしてるヤツ見たことねぇよ。」

「しかも、この間のバレーの時も1人で自分より大きい

ポール持ってたよな。」

「バドミントンのはそれほど重くないと思うのだが。」

確かに、バレーのポールは重いのよ。

しかも、あたしより背が高くてポール君と

睨めっこしながら戦いを制した。

「ひーちゃん、遊ぼうぜ。」

「・・・寒いんだもの。」

「ひーちゃん、やっぱり冬眠すんのか!?」

「あたしだって冬眠したいさね。」

ぬくぬくお部屋で読書しているのが

幸せに感じてしまうほどお外は辛いのである。

しかも、窓から北風がビュービュー吹いてるのは

明白であるため部屋から出る気が完全になくなって

しまったのである。

12月にもう少しで入るため寒さが厳しくなってきた。

「おめぇー、行ってこいよ。」

「慶詩が行けば良いではないか。」

「グダグダ言ってんじゃねぇ。

アイツ等はお前誘ってんだろうが。」

「あたしに凍死しろっていうのか。

な、なんて薄情者なんだっ!

およおよおよよ・・・」

目で殺そうとする気満々な慶詩に

臆するなあたしっ!

「じゃあ、ズボン貸してよ。

今ならあたしのスカートと交換して

やってもいいぞ。」

「てめぇ、殴っていいか?」

「な、殴るとは無礼な!

か弱き乙女に言う言葉ではないぞ!!」

あ、失敗したな。

学校に行く前にそう思ったさ。

何故、ヒートテックのタイツを穿いてこなかったのか

これほど後悔するとは思わなかった。

女子高生にとっては厳しい季節となってきた。

自転車を漕ぐたびスカートなんてものは滅びれば

いいのにと毒づいてしまいたくなるほど憎っき

北風小僧の寒太郎め!!