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嫌な夢を見たような気がする。

ソファーでうたた寝してたせいかソファーから

落ちて目を覚ますとジョセフィ-ヌが一緒にフローリング

で眠ってたせいか冷たくなかった。

「風邪、引きますよ。」

誰か居るのかと振り返って見るとキッチンでハーブティー

を淹れてくれる大和さんが居た。

「い、いつこっちに戻ってきたんですか?」

「今日の昼の便です。」

優しい笑みを浮かべる大和さんは最初から

あたしに親切な人だった。

「連絡来たようですね。すみません、連絡来ていた

ようなんですが、しばらく連絡折り返せて居なかった

ばっかりに日和様にご迷惑を」

「いや、いいの。兄ちゃん居なかったからね。

不幸中の幸いで何とかね。」

テーブルに淹れたてのハーブティーが置かれる。

「日和様、当日は私も同行させて貰います。」

「えっ、そうなの?いや、助かるね。

実はちょっと心細いなって思ってたところで。」

カモミールの匂いがふわりと広がる。

「そのために、未依さんに頼まれた仕事は

終わらせて来たんですから。」

「あ、ありがとう。大和さん。」

大和さんが入れば何があっても怖いものなしだね!

「日程は来週の土曜日午後1時から指定場所でとの

ことでしたから、準備を進めて行きます。」

「あ、うん、確かにこんな格好じゃ行ける

場所じゃなさそうだもんね。」

Tシャツにジャージという部屋着ですを主張する

格好のあたしにクスリと笑みを零す大和さん。

「日和様は、学校もありますから私の方で

準備を進めさせて頂きますが宜しいでしょうか?」

「はい、大和さんにまるっと任せちゃいます。

でも、あまり無理しないで下さいね。一緒に

行ってくれないと困りますからね。」

畏まりましたと言う大和さんを今は心から信用している。