隊長、部下忘れて先走ってる。
キャピキャピの女子高生がたくさん並んでる
そこには不釣り合いのちぃ君。
周りにはすごい騒がれてるがしかし本人は全く
気付いてないという恐るべきちぃー君ワールド。
「みんなは何食べる?ちぃ君は連れ戻してくるわ。」
主人公より目立とうとするなんてちぃ君はあたしの
主人公という座を狙っているに違いないね。
「ちぃ君、あたしが買ってくるから向こうに行ってるのです!!」
「自分で買う。」
「目立ちすぎるから駄目だ!!」
「いいだろ、そんなの気にしねぇ。」
き、気にしろ!!もう近くに居る女子に悪影響なのだよ。
君の無自覚オーラに卒倒する哀れな女子の諸君を
無視するきですかいな?
「何が食べたいの?ちゃんと買っていくから
みんなのところで待っていなさい。」
「・・・チョコレートのとキャラメルのも。
あと、和風の抹茶入ってるヤツ。」
「はいはい。ちゃんと買ってきますから
お手々をしっかり拭いて待ってるのですよ。」
ウェットティッシュを鞄から取り出して、
ちぃ君に差し出した。
「お前、大人ぶってるのか?」
「なっ、人の親切心返せ!!」
ちぃ君の天然馬鹿野郎!!
プンスカしながら行列にちゃっかり並んで、
順番までそこらへんの女子校生と今時の会話
をしてみたが、今時の女子高生の話題には
ついていけなかった。
どこかで、あたしは間違ってしまったらしい。
クレープを人数分買って戻ると、当たり前のように
目立っていて戻りたくないと思った。
最近、よく思うことがある。
どうして、彼らを騒ぎ立てる癖に一定の距離を
取ってしまうのだろうか?
さっきの女の子たちもそうだ。
カッコイイとは口に出せてもいざ本人が近くに
居たら手の平を返したような対応が気になる。
どこも違うところなんてないのに。
怖がらないであげて欲しいと思った。

