承諾はしたもののめ、目立ちすぎだ。
※パンチパーマのカツラとちょび髭は没収された。
「つうか、おめぇこれどうやって調達してんだ?」
慶詩が持っているのはパンチパーマとちょび髭だ。
「兄ちゃんが持ってたのを拝借してきた。」
※とにかく、変な兄妹です。
「おめぇの兄ちゃんマジで怖ぇ。」
「怖くはないよ。変人だということには
変わりはないが・・・」
分かってはいるよ。兄ちゃんが変なことぐらいな。
「それで、そのサングラスは?」
ユウヤが口を抑えながらも耐え切れなかったのか
涙目で・・・とにかく、我慢しないで笑えばいいのに。
「こ、これはやっちゃんさんに選んでもらったんだ。
それをさらにサユに選んでもらって、探偵と言えば
サングラスでしょうよ。」
※何でも形から入りたがります。
「日和ちゃん、説明してもらってるところ
悪いけど、何でそんなことになったの?」
そうか、秘密のプロジェクトだったから
みんなにはシークレットな状況だ。
「え、えっと・・・」
言いづらくて口籠って居ると、
馨君がふわりと笑って少し屈んで
同じ目線になって言った。
「実は言うと知ってるんだ。美男のことだよね?
百瀬の様子が可笑しくてね、今日は別件で動いて
貰う用事が出来て頼んだら青い顔するもんだから
聞いたら日和ちゃんが1人で頑張ってるって聞いてね。」
「えっ?」
ふわっと頭に馨君の手が乗っかる。
「ご苦労さま、だけど、もっと早く言ってくれれ
ば力になれたのにな。」
「か、馨君っ。」
「ほら、日和ちゃんの悪い癖だよ。」
別に頼るようなことでもなかった。
カップルロードを通った時は、
さすがに場違いな気がして居づらかったけど
大したことなくて尾行も慣れてきて楽しく
なりつつあったんだもん。
だけど、もっくんとももっちが居ればもう少し
楽しかっただろうなって残念に思ってた。

