「クリスタルリバー。

綺麗な透明で。

限りなくどこまでも澄んでいて。

マリン、あんたの心みたいね」

ミールは、ぱしゃんとクリスタルリバーに前足を浸して言う。

「そうかな」

ぼくもミールの真似をしてみる。

ぱしゃん。

「あんずの心は、もっと綺麗だよ。

柔らかくて、真っ直ぐでね。


…ミール、キミも」

ふいと顔をあげるミールのひげがふんわり揺れる。

「あんずとおんなじくらい、綺麗だよ」

「…ばぁか」

ミールが笑うと、ぼくはうれしい。