「マリン」

ぼくを呼ぶ声。

ミールだ。

「あんたの望みは、叶ったみたいね?」

彼女はふわりと笑う。

「うん。

黒猫の天使、キミのおかげだよ。

本当にありがとう」

「なぁに、もう」

ミールは後ろ足で耳の後ろをかりりと掻きながら、可愛らしい照れ笑いを見せた。