マリンブルー

「マリン、ねぇ、お別れなの……?」


ほんとにあんずは、仕方ないな。

泣き虫なんだから。

強がりのくせに、泣き虫。

昔からずっと変わらないね。




顔をつき出して、あんずの頬をそっと舐める。

たくさんの涙の痕が、少しずつ薄れていく。

ぼくの口の中にしょっぱい味が広がる。


「ふふ、くすぐったいよマリン」

そうだよ、あんず。

キミには笑顔が一番似合ってるんだから。






あんずの笑顔、ずっと見ていたい。

でも、でもね。


ぼくにはもう、

時間がない。