マリンブルー

ぼくは陽平くんとも仲良くなった。

陽平くんは笑顔がおひさまみたいにあったかくて、あんずとすっごくお似合いだった。


ぼくはあんずが知らない陽平くんだって知ってるよ。

あんずは知らないだろ?

陽平くんはうちに遊びにくると、インターホンを鳴らす前に笑顔でぼくの顔を覗き込むんだ。

それから、いつかのあんずのしぐさそっくりに、笑顔を絶やさずいたずらな瞳で「しーっ」と言う。

決まっていつもそうだった。

ほんの少し首を傾けて、ぼくに優しく微笑む陽平くん。

ぼくは彼が大好きだった。

陽平くんが、あんずのこと本当に好きなことがひしひし伝わってきたんだ。

陽平くんはどこかあんずと似ていて。

おひさまみたいに暖かいふたりは、本当にお似合いだったよ。