マリンブルー

ぼくはただ、あんずと一緒にいられる、かけがえのない時間が好きで好きでたまらなかった。

うれしくて。

うれしくてうれしくて。

ぼくはちっともじっとしてることができなかったんだ。


うれしいときは、しっぽをふるんだよ。

長い毛に覆われたしっぽ。

ぶんぶんふるもんだから、地面にしっぽが当たるんだ。

そのたびに、

ぽす、ぽす、ぽすん。

一定のリズムで音が刻まれる。

あんずと一緒にいるときぼくのしっぽは止まらないから。

いつだってこの音。

ぽす、ぽす、ぽすん。