マリンブルー

ひとしきり走ったあと、あんずは服が汚れるのもかまわずに必ずごろんと横になったね。

短い草がちくちくする、なんて文句を言いながら、そんなときのあんずはいつだって笑顔だった。


あんずが横になると、ぼくはうれしくなってあんずの元へと駆け寄った。

まずあんずのまわりをぐるっと一周して、それからあんずの顔を思いきり舐めまわす。

あんずは硬く目をつむって、くすぐったいよって笑うんだ。


そんなあんずを、ぼくはずっとずっと見ていたかったんだよ。