だけどなぜか離してもらいたかった。 「わかりません。でも離して貰いたいんです。」 「彩華のそーいうとこ、好きだよ。絶対離さない。」 「えぇ!!?」 先輩は私の指に自分の指を絡ませる。 細いのに力強い。 これが男の人の手か.....。 結局、どんなに頼んでも私の手が解放されることはなかった。 解放されたのは私の試合が始まる5分前だった。