その音にビックリしたのか 古都ちゃんはメガネに伸ばしていた手を慌てて引っ込めて 「きゃっ」 カラダのバランスを崩してなぜか真後ろに倒れ込んだ。 「危なっ!」 咄嗟に古都ちゃんの頭の下に手を伸ばし、庇うようにして一緒に床に倒れ込んだ ─ガチャッ 「失礼致します。社長……し、失礼致しました!!」 社長室に入ってきた人は、俺たちが床に倒れている姿を見ると慌てて社長室から出て行った