ポチタマ事件簿① ― 都会のツバメ ―

「ゴメンゴメン。――でも、なにか引っかかるよね」
 タマはそう言ってポチのかばんの中を探し始めた。
「ちょ、何を勝手に――」
「ジャーン、コレ、ナンデショ~?」
 タマは演技がかった口調で、一枚のDVDをひっぱり出した。
 高く掲げてひらひらと振る。
「ンモー、これだから若い男子ってヤーネー。女優系? 素人系? それとも人妻系?」
「そんなんじゃないって」
「ワカッタ! ポチの大好きなウェイトレス系でしょ?」
「はぁ!? いつそんなの好きなんて言った?」
「あれ? 同期の佐藤クンからそう聞いたんだけど?」
「くっ! あいつはもう信用できないな……」
「――で? これどうなの?」
「見れば分かるだろ」
「分かるわよ。『防犯カメラ映像』ってサインペンで書いてあるんだもん。――分かんないのは、どのマンションのかってこと」
 タマはそう言いながら立ち上がると、ディスクをDVDプレイヤーへ挿入した。