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「何か良いことあったか?」



次の日の電車の中。

混んでいて席をゆずってくれたヤンキー先輩が、上からのぞきこむように聞いてきた。


わたしって、そんなに顔に出やすいかなあ?

それともヤンキー先輩が鋭いのかな?



「うん。ちょっとね~」


「どうせ美味いケーキ食べる夢でも見たんだろ」


「あ。ヤンキー先輩ばかにしてるでしょー? でも当たらずとも遠からずかなあ」


「やっぱな」



しょうがないなって感じで笑うヤンキー先輩。


表情が柔らかくて、朝からどきどきだ。

鋭い目が細められて、なくなっちゃう笑顔、とっても好き。