ふぐみたいに頬を膨らませて、メグは俺の制服を掴んだ。

「仕方なくね?カレカノだし。」

俺がそう言えば、まるで条件反射のように「あたしも彼氏ほしい」と返される。

周りに聞こえたのか、クラスの男子が目をキラキラとさせた。

ったく、ほんと、こいつはバカだ。

「なに飢えてんの。」

「えぇ!?飢えてないよ!?か、彼氏なんていらないもんっ!」

慌てて否定するメグを見て、クラスの男子は肩を落とす。

…うん。それでいい。

メグの答えに満足した俺は、メグにしか見えないように、小さく微笑んだ。





馬鹿なやつほど可愛いってな?