こういう時は大人しくしておくのが無難だ。 拓弥なんか、望の命令口調に恐れ慄き、敬語になってるし。 こいつらは、表と裏のギャップが激しいな、本当。 「お前もな!」「あんたもね!」 おっと、人の事は言えないらしい。 生憎と自覚はないがな。 自覚するつもりもないがな。 ゴホンッと、一つ咳払いが聞こえた。 それは、拓弥がわざとらしくやったもので、少しうざい。 まあようやく、その拓弥の考えというものが聞けるのか。 さて、こいつは何を言うのだろうな。 期待はしないで待とう。