―――宏紀たち三人が屋上へと向かう、約九時間前――― 朝起きて直ぐ、自分の部屋で身支度を整えリビングへと向かう。 そこでお母さんと朝の挨拶を交わした後に聞いた言葉。 「今日は夕飯、作らなくて良いわよ」 「え、何でですか?」 いつも、夕ご飯を作るのが当たり前な私で、お母さんがそう言うのも初めてで首を傾げた。