ぷはぁーと、それを飲み干すとお母さんはニヤリと笑った。 「曲が流れ始めたころ…かしら」 「それのどこに笑う要素が?」 お母さんにお茶を飲まれた鈴木くんが言いました。 「かなでが楽しそうだったから」 「…………」 確かに楽しかった。 それをお母さんに見破られていたとは… お母さんの瞳が私を捉える。 捉えて離さないその瞳。 「私からの一言。かなで。後悔しない方を選びなさい」