カバンから取り出した鍵で玄関を開ける。 靴を脱ぎ、揃えて靴箱にしまった。 「ただいま……」 そして、小さな声で呟くと明かりの一切点いていない家の中へと入って行く。 自分で廊下、リビングと順に電気を灯し家の明かりを点け、暖かみを取り戻させる。 帰って来る途中、スーパーで買った食材たちを一旦床に置くと、先ずはいつもの習慣である、リビングのアンプに電源を入れた。 すると、アンプからは軽快な音楽と共に透き通った歌声が流れ始める。 耳に心地よい音が私の体全体を包み込む。