kiss-choco

「……でさ、話の続きだけど」


片桐くんの声に、意識が内側に集中していたあたしは慌てて顔を上げる。


「オレはまあ、鈴奈が好き……だったからそんなコトされても構わないけど、
何とも思ってない女からされたら、結構腹たつと、思う」


「そ、そうだよね……」


お、追い討ちだ……。
今、ただでさえショック受けてるのに、その言葉は追い討ちだよ。


「しかも、鈴奈は不意打ちで噛みついたわけだよな? なおさらだよなあ」


うっ!
あたしは無意識に胸元に手を当てていた。
だって、片桐くんのセリフはずんっと胸に刺さるんだもん。


いや、相沢くんが怒ってるだろうな、とは思ってたよ?
でも第三者から断言されると再認識してしまうって言うか……。


「まあ、ほとぼりが冷めるまで相沢とは距離をとった方がいいな」


「距離?」


早く謝った方がいい、と言われるのかと思ってた。
予想しなかったことにびっくりした。


「アザになってるんだろ? 少なくともそれが消えるまではな」


「何で?」


「アザを見るたびに腹たつじゃん。
消える頃には少し気持ちも落ち着いてるだろうからさ、それからまた行動した方がいい。
これ、男の意見な」