kiss-choco

告白を数回したこと。
(6回とはさすがになけなしのプライドが邪魔して、言えなかった)

相沢くんはあまり気持ちが動いてないこと。

それどころか他に好きな人がいるってこと。


「ちょっとストップ! 相沢って好きな女いるの?」


「……うん」


椿ちゃんの前での相沢くんを思い出して、眉間にシワが寄る。


「誰だよ? 相沢が好きな女って」


「それは……分かんないんだけど」


でも、いるんだ、と続ける。

椿ちゃんの名前は出さない。
相沢くんの為にも、言えないよ。


片桐くんは、ふうん、と少し不満げに鼻を鳴らして、


「相沢って、どんな女が好きなんだろうなー」


と言った。


「鈴奈とは全くタイプが違うんだろうな」


「うん、そだね……」


椿ちゃんとあたしでは、確かにタイプが違う。
あたしは椿ちゃんみたいには、なれない。
椿ちゃんみたいになれないあたしは、相沢くんに好きになってもらえないのかな。


「まあでもさ、必ずしも自分の好み通りの人を好きになるわけじゃないし。
嫌いなタイプだったのに、気付けば好きになってた、とかよくある話じゃん?
好きってのは色々だよ」


急にしょぼんとしたあたしを気遣うように、片桐くんが慌てて言った。