kiss-choco

「ホントのこと、言ってくれって。オレ、鈴奈の事心配なんだよ」


片桐くんは、茶髪の長めの髪をかきあげながら、苛立ったように言った。

そうそう。
このチャラい髪型があんまり好きじゃなかったんだよね。

顔は確かにまあ整ってるんだけど、手入ればっちりしてますみたいな人工的な眉毛とか、保湿を気にした薄い唇とか、そういうのも好みじゃなかった。

何かあればすぐ髪かきあげるクセも、なよなよして見えたし。


っと、そんな事考えてる場合じゃなくて。


「何にもないって。片桐くん、心配しすぎだよ?」


困ったように小さくくすくすと笑ってみせる。

ね? もう行こう、とあたしが歩みだそうとした時。


「相沢と、何かあったんじゃないのか?」


片桐くんがあたしの肩を掴んだ。


「……へ?」


「相沢だよ。鈴奈、あいつが好きなんだろ?」


片桐くんは肩を掴む手にぎゅっと力を入れた。