kiss-choco

「続き……、ああ、忘れた」


恥ずかしくて話題を逸らそうとしたあたしに、相沢くんはつらっと言った。


「何それ! 昨日からすっごく気になってたのにっ」


興奮していたのもあったけど、気になって眠れなかったんだから。


ぷ、と頬をふくらませたあたしに、相沢くんがぼそりと言った。


「……嘘だよ。謝ろうとしたんだ」


「へ?」


「片桐の嘘を真に受けて、酷いこと言っただろ。
悪かった」


泣かせたし、と相沢くんは付け足した。


ああ、あの日の事かと思い出す。
泣いて帰った、雨の放課後。


「いいよ、もう忘れてたもん。それに、あたしも悪かったんだし」


あたしは慌てて首を横に振った。


「今まであたし、自分勝手すぎたの。でも、もうしないから、絶対」


攻略ゲームなんて馬鹿げたこと、もう絶対しない。

好きっていう気持ちは、おもちゃにしていいものじゃないんだ。


痛い目にあって、初めて気付くあたり情けないけど、
気付かないままでいるよりずっといい。