kiss-choco

ほわほわと暖かくなった胸に、あたしは涙で濡れたタオルをきゅっと押し当てた。


1日、しかもたった数時間の間に、泣いたり喚いたり、痛い思いも怖い思いもしたけど、
今の笑顔一つで全部チャラになる。

相沢くんってすごい。





『相沢くん』


『何だ』


『好き』


さらりと出た言葉に、驚いたのはあたしじゃなくて相沢くんだった。

見開いた目が、それを語っていた。


『急に、何だ』


『言いたくなったから』


すごい、あたし。
平気で言えてる。




『多分、最初にフラれた時から、好き』


高をくくって、簡単に告白ゲームをしていたあたし。
それを初めて止めたのが、相沢くん。

初めてフラれたあの時から、あたしの気持ちは動き出していたんだ。


相沢くんは、そんなあたしの右頬に、片手を添えた。見つめる目は優しい。


『二回目』


ぼそりと一言。
え? と瞳で問う。


『二回目から、お前が寄ってくるの、楽しみになってた』


それは、相沢くんがあたしを見てくれるようになった時、なの?