氷室は一瞬驚いたように目を見開いていたが……しばらくして、俯いた。


何時もの無表情と言うより、ちょっと恥ずかしがってるような……?



「……出るぞ。」

「は?」

「ココから出るぞ。こじ開ける。」

「へ?
…え、ちょっと!?」


言うな否や、氷室は構わずにドアに近づいていった。


あれ、デジャヴ?


そう思っている内に、氷室は少し距離を取って、



－－ドンッ!!


「氷室!?」


氷室がドアに目掛けて突進した。


ドアは突進された衝撃で、ギシギシと音を立て、反れた。


「ちょっ……、
氷室!!」


慌てて氷室に駆け寄る。


「こじ開けるって……本気か!?」


「そうだ。」


既に壊す気マンマンで氷室はドアに向き直る。


「次で決める。」

「いやいや決めるって……!
じゃあ私が術で－－－。」










「そなたの力を頼るまでもない。
－－我に任せろ。」












「え……。」


「……ハッ!!」


－－バキャ!!


ズウウウゥゥゥゥン………。



氷室の蹴りでドアが完全に外れ、廊下に倒れ落ちた。



「……出るぞ。」


そう言って資料室から出て行った。



…………氷室…………



い、意外と過激な所あったのね………。