「Mr.クニタチ。お母様がお呼びです」 ーーーーーアメリカに来て、はや二年。 親父は衰弱しながらも、まだ生きていて、俺を見ると弱々しく「お帰り」といってくれた。 思わず泣きそうにさえなったけど、そんな親父の為にも企業をたち直そうと決意した。 そしていまやすっかり”社長代理”にも慣れてきた、そんなある日。母さんから電話が来た。 「母さん?」 この会社では唯一、日本語のできるジョセフから電話を受けとる。