無自覚な彼の誘惑



『…どうしたの急に逃げ出し(?)て?』



「……チョコ苦手とか知らなかった」



『え?あぁ、だって言ってないしね?』



「…でも他の女の子達は知ってたってことでしょ?…何か、ヤダ。彼女なのに」



『……あの、もうその言葉だけでキュン死にしそうなんですが』



「気合い入れてチョコケーキとか恥ずかしすぎるあたしぃ~……」



『……あの、もうホントに死にます。恥ずかしそうに赤い顔隠すとか勘弁して下さい』





「また作り直すから、それ食べなくていいよ。何がいい?」



『ヤダ。俺これが食べたい』



「えっ…でも苦手なんでしょ?」



『苦手じゃない。たった今平気になった』



「何だそれ」