『真莉? わりぃ待たせた』 そう言って 顔の前で片手をあげる男。 私の彼氏、佐々木ハル。 『早速ですけど。 卒業おめでと。』 言いながら 花束を渡してくれたハルさん。 なんだよ、粋なことしちゃって。恥ずかしいなんか。 「ありがとございます。」 『ん。』 そう言って 歩きだした私たち。 なんか、 なんとなく、 今日雰囲気違うな。 そんな事、さらっと思った私。 でも、いつもと変わらないその横顔に、わたしは前を向いた。