「おまえが思い出し笑いするなんてよっぽどだな」 「まあね」 お味噌汁を飲むのを止めてこちらを見ている。 椀越しに綺麗な二重の目を見つめる。 “一度寝れば飽きるかもしれない” さすが、育ての親。 ライナ、その通りだ。 もはや外出する夜が苦痛で仕方がなかった。 今夜はどんな女なのだろうか。