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襟元を開け、ジャケットを肩にかけて入ってきた。
着崩した感じも様になっている。
乱れた前髪が額にかかって、憂いた影を作り、こちらの心をざわつかせる。
この男はまだ大人の入口に差し掛かったばかりだというのに。
綺樹はちらりと見上げた。
涼は綺樹が部屋に帰っていることに驚いたようだった。
「随分、早いな」
部屋着姿でリビングのソファーで丸くなり、コーヒーを飲んでいた綺樹は肩をすくめた。
「レセプションだ。
そんなに長くない」
「そうか」
涼はばさりと上着を反対側のソファーの背に置いた。
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