”オモテの愛” そして ”ウラの愛”


残忍な笑みが浮かんだ。

涼が浮かべると美しさが伴うんだな。

そうか、悪魔は美しいんだ。

だから人は魅了されるんだ。

綺樹は鑑賞するように眺めて、思った。

涼のくちびるが動く。

「愛している」


呪縛を吐いた。

数秒、食い入るように見つめてから、綺樹はふわりと笑った。