* 涼がプロポーズした相手が愛人をよしとするとは思えなかった。 だけどせめて、だ。 そこは自由にしてあげないと。 どういう女性だったのだろう。 涼が本気になった女性とは。 綺樹はベンチに足を上げると、膝をたて頬杖を付いた。 どういう顔立ちをしているのだろう。 背は? 声は? 日に日に知りたい気持ちが積もっていく。