* 涼はホテルの部屋のドアをノックした。 返事は無い。 予想通りなので、そのまま開けた。 緑豊かな公園が窓の外に広がっている。 そのリビングにダイニングテーブルが設置されていた。 テーブルの上にはコース用のテーブルセッティングがされている。 既に席についていた綺樹は片手に煙草、片手にシャンパンのグラスを持ったまま、横目でこちらを見ていた。 頭に巻かれた包帯がまだ痛々しい。