”オモテの愛” そして ”ウラの愛”


どの位だろうか、その状態で二人は長くそこに居た。


「目を覚ましました」


さやかが揺って起そうとする前に、看護婦の声に見開くように目を開いた。

がばりと立ち上がり、病室に大股で入っていく。


「私がわかるか?」


綺樹は長らくぼんやりした目で見ていた。

くちびるが動く。

何か言おうとしている。

フェリックスは身を屈めて耳を寄せた。