たぶん恋、きっと愛



「…ぃやっ……!!」



雅が初めて、抵抗らしい抵抗をしたのは、幾度も重なる唇でも、素肌をまさぐる手でもなく、髪を掴み上げられた時だった。


息吹の手に握られた、多分自分の手の縫い痕を作ったであろう、刃物。

長く伸びた雅の髪が邪魔で、手っ取り早く切ろうとでも思ったのか、髪に刃を当てた瞬間の、雅の反応。



息吹はその抵抗に、動きを止めると、薄く笑みを浮かべた。

髪を掴んだまま、刃先を喉元に、突き付ける。




「動いたら、死ぬぜ?」


喉元に、わずかに切っ先が食い込む。

雅はそれに緊張しながらも、髪を鷲掴む手首を、必死に握った。



息吹の目が愉しそうに、嗤う。