たぶん恋、きっと愛



髪は、小綺麗にまとめられていた。

少々長めの黒い髪は、あの夜に運び込まれた時のように、振り乱してはいない。


長年のドラッグのせいなのか、落ち窪んだ風にも見える目は、鷹野一樹に似ていないようで、はっきりと血の繋がりを窺わせた。



「……あんた、こん時…の、ジジイの息子か」


縫い痕の残る手をひらひらと振り、鷹野息吹は、可笑しそうに友典を覗き込んだ。

黒く、不精髭をそのまま伸ばしたような薄い顎髭が、妙に男臭い。



「……で、客じゃあ…ないんだろ?…どうした。父親に…叱られるんじゃあ…ないのか?」


くすくす、と人を馬鹿にするような表情は。

子供扱いしている事を、嫌というほどに滲ませていて、友典は眉間に皺を寄せたまま黙り込んだ。