シャワーから上がった雅は、恥ずかしそうに立っていた。
鷹野の選んだ、えらく可愛らしい部屋着を着て。
ショートパンツか、バルーンパンツか名称は解らないけれど。
膨らんだ裾から伸びる足が、やけに白く、見えた。
案の定、似合わなくはない。
やたら‘女の子’に見えてしまう以外、支障はない。
本当に、不愉快だ。
こんな‘女の子’なガキを、街中に放り出すなんて。
出来ない。
今夜は泊める。
だが明日は?明後日は?
雅の保護者は、従姉だと言っていた。
その従姉の彼氏はいつ泊まりに来る?
週末だけ?
いや、昨日は木曜日…平日じゃないか。
泊まりに来る日、雅は部屋に戻れずに徘徊する。
徘徊して、誰かに拾われる。

