「…なんだか、よく解んなくなっちゃいました…」
「……俺も」
とりあえず女子高生取り囲む不審な男達が居ます、って通報される前に、帰った方が良いんじゃないの?
と佑二は再び雅を引き寄せると、連れ去るように手を引き、さっさと歩き出した。
「兄貴、そっちの手繋いで」
「えっ」
「早く。一樹くんが我に返る前に」
佑二に引かれる雅の右手に、遠慮がちに触れた昌也は、自分に向けられた雅の戸惑いの目に、慌てて手を離した。
「ごっ…ごめんっ」
「どけ、昌也」
触るな、見るな、話しかけるな、と鷹野が低く呟いた声に、昌也は飛びすさる。
「佑二、離せ」
「…この子泣くの、嫌なんですよね」
思いのほか、真面目に答えた佑二を、鷹野は苦虫を噛み潰したような視線で、睨み付けた。
「ちゃんと捕まえておかないなら、いつでも奪いに来るから」
鷹野の視線を、怖じることなく受け止めた佑二の不機嫌な様子に、昌也は思い切り赤い髪に指を突っ込み、頭を抱えた。

