「鷹野さんは、綺麗だから…」
「…それ、見た目?俺、金欲しさに寝たりする奴だって知ってる癖に」
「…でも、…綺麗だもん」
腕の中に閉じ込められたまま、徐々に力の抜けてきた雅の目が、ひどく不安げに揺れているのを。
道の端に座り込まされた昌也は、はらはらとしながら聞いていた。
「綺麗、ですもん」
だから、こんな…自分ひとり守れないようなあたしを…好きとか思ったら、駄目だと思う。
「…雅ちゃんも、綺麗だよ?」
好きな癖に。
俺を好きな癖に。
…俺だけじゃないけど。
「…もう少し、信じて」
嫌いになんか、ならないから。
好きだって認めて。
そんなに、自分を嫌わないで。
俺が好きなんだから。
ほんとは閉じ込めて置きたいくらいに。
友典なんかに傍にいて欲しくないくらいに。
凱司にだって、ほんとは…。
俺を、ちゃんと見て。

