たぶん恋、きっと愛



「あ、花屋さん」


駅の地下に車を停めて、大通りを歩いてきた。

職場側ではなく、カフェ側を。


「ちょっとだけ、見てもいいですか?」

「うん、いいよ」


暑い最中に切り花は、店内にある。

外に並ぶ少しの鉢植えの中のひとつに指先を触れ、雅は嬉しそうに振り仰いだ。



「鷹野さんも、触って? 気持ちいい」


雅がそっと触る、白い花。

厚さのある全身を、短い柔らかい毛が覆っているらしく、指先に触れた感じは、何かに似ていた。


「フランネルってこんな手触りですか?」

「ああ!ネルの手触りか!」


タグを見れば、フランネルフラワー、と書いてある。

ふわふわの花弁の先の色合いが、なんとも柔らかい灰緑色で、鷹野は思わず両手で花を包み込んだ。。



「これいいなあ。雅ちゃん、俺、これ買っていい?」

雅ちゃん育ててくれる?と眉を下げた鷹野を、きょとんと見つめた雅は、嬉しそうに、嬉しそうに、頬を染めて笑った。



「鷹野さん、そんな風にも笑うんだ」

ふふっ、と照れたように頬を染めた雅が、その白い花鉢を手に取った。