たぶん恋、きっと愛




「…ちゃんと、受け入れた上で、お願いすればいい、って事ですか?」


しばらく黙っていた雅が、ようやく口を開いた。


「お、頭良くなったな。お前」


アザラシを口許に抱えたまま、眠たそうに見つめてくる雅の頭を撫でる。

再びアザラシに顔を埋め、黙り込んだ雅の髪が気持ち良くて、凱司は何度か、指を通した。



「毎日、鷹野が手入れしてるだけの事はあるな」

「…すべすべです」

「ああ、綺麗になった」


…毛並みが。
と、取って付けたように付け足した凱司は、髪筋を指で掬って落とした。



「この曲のここ、好き」

大人しく髪を弄られるままに、雅が目を閉じた。


「…お前…意外と速弾きだシャウトだ…メタル好きだな…」


鷹野が喜ぶ、と表情を和ませた凱司が、ああそうだ、と携帯を開いた。


「俺らもライブするぞ。お前の友達の翌週。俺が中国から帰ったら」

「…中国?」


え、聞いてない…です。
いつからですか? と眠たそうな声も小さくなった雅の髪を尚も撫でながら、月曜日から一泊…ないし二泊、と、凱司は頬杖をやめて、寝そべった。