ライブCDを聴きたい、ではなく、聴く、と口をヘの字に曲げた雅を部屋に連れてきたのはいいけれど、最近、全く緊張しないままベッドに乗る雅に、ため息も出ない。
「…高校生ってのは…恐ろしく飛躍的なんだな」
昌也みたいだ、と頬を引きつらせた凱司が、シャツを脱ぎ捨て、素肌のままCDをかけてやっても、雅は突っ伏したままだった。
「…主従関係ってのは、どっから出た話だ?」
「…友典さん敬語なんです」
むくっと起き上がり、泣きそうな目で凱司を睨む。
「凱司さんが頼みましたか!? あたしが主従の主で友典さんが従だって言い張って聞いてくれないんですけどっ」
「馬鹿、少し落ち着け。誰が言い張ってんだって聞いてんだ」
雅の体を押しやり、傍に腰掛けながら、凱司はリモコンで曲を飛ばした。
「友典さん本人が」
「…本人が?」
「あたしに…宇田川さんみたいに頭下げるんですよぅ…」
「友典が…自分で…か」
宇田川の息子だ。
そっくりに決まってる。
「……お前、そりゃ…腹くくったほうがいいな」
真面目で、一途。
物事に細かく、かつ剛胆。
信じる道に、頑ななまでに忠実で。
そして多分、ひどく…過保護。

