「……友典が?」
凱司はちょうど雅が帰宅して直ぐに、戻ってきた。
強い陽射しに金髪をきつく縛り上げていた凱司は、髪をほどき、片耳についたルビー色のピアスをも煌めかせて、唇の端を上げる。
「なんだ、送らせたのか」
可笑しそうに笑った凱司は、明らかに機嫌を損ねている雅の髪を掻き回した。
「あたし…断ったのにっ」
ひとりで帰れるし、また妙な噂が流れちゃう…と。
雅はみるみる俯いた。
「噂?」
「…あたし、友典さんに犯されて妊娠したことになって、加奈子は、だから凱司さんが友典さんの指折ったって思ってて、主従関係とか言い出すし、周りに同じ学校の子いたしっ。あたし明日学校行かないっ」
息もつかずに言い切ると、雅は、凱司のベッドに突っ伏した。

