「………は…いぃ…!!?」
やっぱり父親そっくりに堅く頭を下げた友典を、指差す勢いで叫んだのは、加奈子。
周りの目が、痛い。
田鹿が慌てて口を押さえる。
「…それ…は…宇田川さんと凱司さんに…申し訳ないです。…お兄ちゃんじゃ駄目ですか?」
あたかも“宇田川”と“友典”が別人かのように話をする雅を見つめるしか出来なかった田鹿は、新たなキーワード“凱司”に反応した。
「…金髪の………?」
じろり、と睨めつけた友典に口をつぐむが、雅は軽く頷いた。
「宇田川さんは、凱司さんの、1番信頼してるひと。友典さんの、お父さん」
髭がかっこいいの、と照れたように笑う雅に、田鹿は昨日、校長室から出てきた、スーツで髭で、友典と似た風貌の男を思い出して頷く。
「…そういえばすっごぃダンディーなお父さんだった!…羨ましいっ」
口を押さえる田鹿の指を剥がして、加奈子がキラキラと笑みを浮かべた。

