申し訳なさそうに首を傾げた雅から、視線を外せなかった。
俺の、体面?
自分の、ではなく?
しかも“あたしなんか”だと?
仮にも、凱司さんの庇護下にいる、のに?
「…あのさ……須藤と宇田川先輩は、結局、どんな関係…」
おそるおそる訊ねた田鹿に、雅は友典を見上げ、そういえばどうする予定なんですか? と田鹿と加奈子にとっては奇妙な、それでいてさばさばとした聞き方をした。
「……何でも構いませんか?」
この人は。
「はい、お任せしてありますから」
「では」
初めて、雅とはっきり視線を合わせた気がした友典は。
父親そっくりの、でもそれよりはずっとささやかで挑発的な笑顔を、浮かべた。
「主従関係でよろしくお願いします、雅さん」
俺が、付く。
父が、あの人に付くように。
あの人の庇護の下にいて、勝手な卑下は、許さない。

