たぶん恋、きっと愛







「……………」

「あっ、いや! 宇田川先輩が悪いとかじゃなくて!」


じろり、と睨むでもなく見据えられた田鹿は、だらだらと冷や汗をかいていた。



「なんで急に、雅に構うんですか?」


とりあえず学校出よう、と加奈子が、駅前のファーストフード店に席を取った。

何か黙って考え込む、顔色の悪い雅を連れて。




「噂は…ほっとけば消える」

「今日1日で、どんな話になってるのか、先輩知ってます?」



話した事もなかった、“怖い先輩”に、真っ直ぐに向かう加奈子を尊敬しつつ、田鹿は、向かいに座る雅を眺めた。



「…須藤を、妊娠…させたって、ほんとですか?」

「ほんとな訳ないじゃない!! 田鹿、あんた馬鹿なの!?」

「ちょっ…加奈子、声でかっ」



ふて腐れたように顔をしかめた友典は、隣に座り俯く雅を僅かに見やり、小さく息をついた。