たぶん恋、きっと愛



「す…須藤…? なんで須藤の周りはあんな恐ろし気な奴ばかり……」


いつから見ていたのか、田鹿が笑顔もなく隣に立った。


「あ、田鹿くん、土曜日行っていいって」

「やった!!……じゃなくて!なーんーでー宇田川先輩と仲良く登校!? つーか昨日の放課後、あれ、宇田川先輩のお父さん!?なんで一緒に!?」


「田鹿くん…ごめ……声、耳に刺さる」


苦笑した雅がこめかみを押さえれば、加奈子が教室から出てきて田鹿をひっぱたく。


「なに、大声出してんのよっ」


囁くように叫んだ加奈子が、雅の肩を抱き寄せ、田鹿を睨む。



「雅…宇田川先輩、雅にちょっかい出した!? それで昨日お父さん呼び出し? で、あの金髪の人に先輩、指折られたの?」


「…はぃ!?」


2人揃っての、畳み込むような質問の嵐と内容に、雅の頭は付いていかない。


「…え…えっと…友典さ…宇田川先輩は…指折れたんじゃなく、爪が剥がれたって…」



何一つ、質問に答えられなかった雅の曖昧な笑顔に、田鹿と加奈子は、顔を見合せて、深くため息をついた。