たぶん恋、きっと愛




少しの醤油と、水で溶いた片栗粉。

刻んだ、三つ葉。


雅が早くに作りかけていたガラス鍋の中身は、ふつふつと再び沸騰しだした。



「ねぇ…鷹野さん悪くないから……もう、やめて」


ソファーの傍で、何度目か解らない腕立て伏せに歯を食い縛る鷹野を見やり、雅は凱司を見上げた。



「アレは、約束違えたから、いいんだ」

「約束?」

「俺との約束。鷹野、浅い!」


「そっ…ろそろ…!限界っ」

「あと30な」




女遊びはすればいい。

だが金を絡めるのは、禁止だ。


凱司は僅かに眉をひそめると、雅を見下ろした。


思えば、同じだ。

寝食と自傷に、男と寝た雅。
ただ金の為に、女と寝た鷹野。

理由は違えど、やっていた事は同じ。



こいつら、上手く…行くのか?と。
凱司は、ふと目を逸らすと、首を振った。



俺じゃなければ鷹野で、鷹野じゃなければ俺だ。

天秤にかかったような気分に陥った凱司は、ハラハラと鷹野を見つめる雅を眺めて。


このガキ、掻き乱し過ぎだろ、と小さくため息を、ついた。