たぶん恋、きっと愛




理屈なんか、どうだっていい。大事なのは、現実と状況だ。


そう吐き捨てるように言い放った凱司は、冷蔵庫から緑茶の紙パックを出すと、隣に立つ雅をちらりと見た。



「……大丈夫か」


緑茶を注ぎ、横目で見下ろしながら、呟くように訊ねた凱司を見上げ、雅は思いのほか、元気な様子で頷いた。


「うん、大丈夫です。ごめんなさい…ちょっと朝の空気が気持ち良かっただけ」


焼き網に乗せたままだったお握りは、多少乾燥していたけれど。

くるくると返されて、焦げ目が付いていく。




「次は、泣く前に……来い」


「………うん」



怒っているような、照れているような、いつもの命令口調とは違う感じの声に、雅は大人びた笑顔で、小さく頷いた。