「雅ー!おーはよっ!」
「あ、加奈子、おはよ」
クラスメイトに会うのも久しぶりな気がする。
雅は加奈子の顔を二秒見つめ、あれ?と首を傾げた。
「なに…どうかした?」
「…あ…ああ!ごめっ…あ、いや……内緒で!!」
水族館の帰りに、加奈子は凱司にも鷹野にも、会っている。
ついでに一緒に住んでいる事も聞いた筈だ。
「…え、もしかして」
同棲中の、いい声した彼達のこと? と声を潜めた加奈子が、雅の両手をぎゅ、と握って目を輝かせた。
「誰にも言ってないよ。田鹿も言ってない。だって、あのイケメンの彼に帰り際に口止めされたから!」
加奈子のキラキラした目に圧され、雅は。
どっち、だろう…と、曖昧に笑った。
「耳元で“内緒にしといてね加奈子ちゃん”とか言われたら、もう絶対内緒にするしかないじゃない!」
「ちょ…、声大きいって…!」
そんな口止めの仕方をするのは絶対に鷹野だ、と確信しながら雅は。
耳元で囁かれる“好きだよ雅ちゃん”というフレーズを思い出し、耳の熱くなるのを感じた。

